2023年3月19日日曜日

復元工事見物:多賀城(宮城県多賀城市)

2023年3月4日訪城。

陸奥国府としても知られる古代城郭の多賀城跡で、外郭南門の復元が完了したと聞いたので見物に行ってきた。3月中旬には築地塀復元のためにまた工事フェンスが張られて門が見えなくなってしまうとのことだったので、慌てて都合をつけて出かけてきた。

多賀城跡の外周
久しぶりに多賀城跡に来たら宅地や畑があった場所がいつの間にか公園のように整備されており、広場や東屋、そして真新しい公衆トイレや駐車場などが出来ていた。あと、画像奥に見える築地塀跡は土を更に盛ったような感じになっていた。

外郭南門
多賀城跡の外郭南門付近は立ち入り禁止の工事区域になっており、近づくことは出来なかったが正面からその雄姿を拝むことはできた。グランドオープン時には両脇に築地塀も出来るようだが、手前の大路も整備されるのだろうか。

政庁大路の石垣
政庁大路を発掘調査した際に石垣が埋まっているのが確認され、当時は大路の脇を石垣で固めているのが判明したため、大路を整備する際に石垣も復元された。ただ、発掘された石垣の写真を見るとチャートみたいな石を布積みしたような外観だったため、復元された石垣はちょっと綺麗に積み過ぎだと思う。これだと完全に近世城郭の石垣である。

政庁大路
前回訪れた時の大路は草が茫々で道として機能していなかったが、今では完全に立派な大路となっていた。地面は色を土に似せた舗装であるが、運用性と本来の史跡保護の面でも合っていると思う。

城前地区
外郭南門や政庁大路と共に城前地区も整備されており、この地区では建物跡が平面復元されていた。ちなみにここは当時のお役所の跡だという。政庁の方は基本的に式典や儀式の場なので、当時の政の実務はここで行われていたことになる。

政庁から見た景色
政庁跡から南を見ると大路が真っ直ぐ南門へと向かって伸びており、なかなか気持ちのいい景色だった。