2018年4月30日月曜日

2018年の花見旅:前沢城(長野県中川村)

2018年4月8日訪城。

初日に信州入りして飯田で一泊し、翌日は桜の名所の大草城を目指して移動した。なお、飯田は桜が大分散っていたので散策はカットしている。大草城は公共交通の便が悪く、ほぼ自家用車じゃないと辛い場所だったが、伊那田島駅から歩いて向かうことにした。後から振り返ると、山から谷に降りてまた山に登るルートのため、これはちょっと失敗だった。

伊那田島駅から谷に降りる途中、たまたま伊那前沢城の側を通った為、せっかくなので寄り道してみた。最初に言っておくと、ここは雑木林のため花見とは全く関係ない。

大堀切
伊那田島駅のある台地から谷へと突き出た岬状地形の先端に前沢城はあり、画像のような明らかに人の手による見事な大堀切が確認出来た。この堀切の先が主郭らしいのだが、遠目でも藪が酷いのと堀切を昇り降りするのが一苦労のため断念した。主郭跡には神社の祠があるらしいので、恐らく東の麓に参道があるはずだが確認していない。


郭跡?
大堀切より西側は平坦な地系で、こちら側にも郭があっても良さそうだが、現状は植林地系で何も判らなかった。


堀切跡?
一応、西側にも堀切の跡のような窪地があるが、大堀切に比べると浅くて小さすぎる為、これは後世に出来たただの山道かもしれない。

2018年の花見旅:吉田城(愛知県豊橋市)

2018年4月7日訪城。

名古屋城散策の1週間後に再び愛知県の地を踏んだが、東海地方の桜は前回の時点でどこもピークを過ぎていたため、豊橋市の吉田城のソメイヨシノも大分散ってしまっていた。ただ、今回は葉桜と聞いていた東海地方の豊橋側から信州地方へと北上する旅のため、ある程度は予想通りであり、豊橋に立ち寄ったのは昼食をとるのが主な目的であった。

三の丸土塁のケヤキ
今回は運動公園側から城の中心を目指したが、改めてみると見事な巨木があることに気付いた。画像は三の丸土塁東側で見つけたケヤキで、写真だと微妙にスケールが判り辛いが、かなりの巨木だった。


二の丸跡の八重桜
吉田城址にはソメイヨシノ500本があると言うが、この時点ではソメイヨシノは全滅しており、二の丸跡では僅かに八重桜が咲いているのが見られるだけだった。それでも、花見客は結構居たのは意外だった。


二の丸土塁
前回来た時はあまり意識していなかったが、今回は縄張り図を見て訪れており、三の丸と二の丸の間の土塁と堀がほぼ消滅して今の公園になっているのだということが良くわかった。二の丸の土塁は辛うじて東側に残っており、一応西の役所側にも飛び地で少し残っている。


豊城神社
城跡に始祖を祀る神社が建立されることは良くあることだが、神社自体は市内の別の所に遷宮したらしく、今城内の金柑丸跡にあるのは神社の石碑だけとなっている。


本丸東御門
金柑丸から本丸に入る虎口は喰い違いになっており、明確な説明は無かったが本丸南御門より狭いのでこっちは裏門だろう。吉田城は本丸以外の遺構が大分失われており、ここまで来てやっと立派な城らしい遺構が見られる。


本丸の枝垂桜
本丸内部では枝垂桜が辛うじてまだ咲いており、ピークは過ぎて散り始めていたものの、まだ十分綺麗だった。よく見る枝垂桜はだいたい紅枝垂れだが、これはやや白っぽいピンクなので吉野枝垂れだろうか。


鉄櫓から見る豊川
この日はちょうど運良く鉄櫓が開いており、内部の資料を見ることが出来た。展示内容は復元図や模型、明治の写真など城の構造に関する資料が多く、城跡歩きにとっては予想以上の収穫となったのは幸いだった。鉄櫓自体は3階建てで、それほど高くは無いので絶景では無いが、眼下に見える豊川の景色はなかなか趣があって良かった。

2018年4月28日土曜日

2018年の花見旅:名古屋城(愛知県名古屋市)

2018年4月1日訪城。

犬山城を散策して城下で昼食をとった後、名古屋へと移動して名古屋城に向かった。名古屋城には本丸御殿が完成した時に再訪しようと思っていたが、どうも「金シャチ横丁」なるものが出来たらしいので、花見ついでに立ち寄ってみた。

金シャチ横丁(義直ゾーン)
金シャチ横丁は二の丸の外側の東西2か所にあり、東側は宗春ゾーン、西側は義直ゾーンと呼ばれていた。画像はゾーン入口の看板だが、まだ新しい木目が眩しい。


金シャチ横丁内
金シャチ横丁は名古屋飯の店舗がいくつか集まった場所で、訪れた時はもう15時に近かったが、どの店も人で一杯で気軽に入れるようなところは無かった。これは時間にかなり余裕が無いと縁が無さそうだ。


二の丸の桜
名古屋城の桜は全体的にピークは過ぎていたが、それでもまだ満開で綺麗だった。名古屋城といえばソメイヨシノのイメージだったが、画像のようなオオシマザクラなんかも満開で綺麗だった。


二の丸の庭園と桜
画像のようなソメイヨシノよりピンク色の桜(オオカンヒザクラ?)なんかはまだ散っておらずこちらは満開で美しかった。


西の丸から見た天守閣
西の丸はイベントや露店で大いに賑わっていたが、このあたりから見る景色もなかなか"名古屋城"らしくて良かった。


西の丸の桜
西の丸自体はシダレザクラが印象的で綺麗だったが、この西の丸から土塁の上に登った場所が花見客には人気のようだった。


堀沿いの桜
実際、西の丸の土塁からは堀沿いの桜を眺めることが出来るため、散り始めたとはいえソメイヨシノのほぼ満開の並木が絶景だった。


本丸御殿と天守閣
花見の後は本丸御殿にも立ち寄ったが、まだ完成一歩前とは言え、本丸御殿も大変混雑していた。流石に行列に並ぶのも疲れてきたため、行列がとんでもなく長蛇になっている天守閣の方には登らなかった。

2018年4月24日火曜日

2018年の花見旅:犬山城(愛知県犬山市)

2018年4月1日訪城

静岡県から愛知県に移動して一泊した後、この旅の一番の目的地である犬山城へと移動した。犬山に来たのは桜がちょうど満開だろうというのもあるが、旅番組で犬山の城下町を特集していたことに触発されたことと、落雷で大破した城の鯱が新しくなったのを見るためでもあった。

三の丸跡から天守を望む
城下町を通って三の丸跡から城の中心を目指して移動するが、やはり城下から天守閣が見える光景は城下町らしくて実に良い。


中門跡付近
三の丸と城下町は平地(正確には台地)にあるが、平地から天守の聳える小山へ登る入口部分にかつて中門があった。絵図を見る限りではここは土橋だったようだが今は普通に橋が架かっている。


三の丸と松の丸との間の空堀跡
平地部分と小山部分の境界にあった空堀はほとんど埋まってしまっているが、中門付近だけは車道に変わって辛うじて残っている。


中腹の空堀
空堀としては中門を抜けた先にある山の中腹によく残されており、黒門に続く登城路はこの外側を通っている。


黒門跡
この時はまだ開城時間前のため、開城待ちの行列が黒門跡まで出来ていた。開城時間前のため、人はあまり居ないだろうと踏んでいたが、予想が甘かったことを思い知らされることになった。まぁ、それでも開城してからはスムーズに進んだので、行列の割にはあまり苦労は無かったのは幸いだった。


鉄門
本丸の鉄門を潜った先が有料区域で、この手前でチケットを買って入城することになる。なお、この鉄門は一見するとそれらしく見えているが、復元門ではなく模擬門である。


天守閣
本丸に入ると満開の桜と天守閣が美しく、色んな角度から写真を撮るのに夢中になってしまった。なお、新しくなった鯱は遠目ではよく分からなかった。


天守閣から見た本丸
逆に天守閣から本丸を見下ろす景色も乙なもので、これはこれで良い花見になった。強いて言えば、天守内部も行列が出来ている為、ゆっくり見ることが出来ないのが唯一の難点。


天守閣から見た木曽川
天守閣から見る眼下の木曽川もまた絶景で、この眺めも素晴らしいものだった。ただ、現存天守閣の欄干が当時のままのためか低く、川側は落ちそうでちょっと怖くもあった。


内田門跡付近
本丸と桐の丸跡や松の丸跡の神社などを散策した後は、城の周囲を散策して内田門跡も見に行った。門跡自体は藪みたいになっていたが、周囲の水堀跡だけは微妙に残っていた。たぶん庭園に再利用していたのだと思うが、画像の橋なども立ち入り禁止になっており、今はもう利用されていない感じだった。


常満寺山門(松の丸裏門)
松の丸の裏門も移築されて城下に現存すると聞いたので、その門がある常満寺にも見に行った。松の丸跡は今は神社の敷地になっているが、今ちょうど針綱神社の事務所?があるあたりに当時はこの門があったようだ。


城下町
一通り城を散策した後は城下町に出て食べ歩きしたが、それにしても凄い人出だった。大昔に一度犬山城を訪れているが、その時の城下町はあまり城下町らしい雰囲気は無く、観光客もほとんど居なかっただけに正直この光景は驚愕だった。確か記憶では昔の観光客は三光稲荷神社付近の駐車場まで車や観光バスで着て、城を見た後は城下町には出ずに皆そのまま帰っていた気がする。

2018年4月15日日曜日

2018年の花見旅:駿府城(静岡県静岡市)

2018年3月31日訪城。

今年は異常に桜の開花が早かったため、3月の時点で既に満開の場所が多く、花見旅行の予定は大いに狂って軌道修正する羽目になった。
3月末日になんとか旅の目途がついたため、とりあえず2日間だけしか時間が取れなかったものの、東海地方の花見旅行へと出かけることが出来た。

初日は静岡の駿府城を訪れたが、ちょうど駿府祭りをやっており、城内は駿府城では今まで見たことが無いくらい多くの人で賑わっていた。

三の丸外堀沿いの桜
桜はややピークを過ぎた感じだったが、まだ十分満開で綺麗だった。どこの桜もだいたい綺麗だが、やはり堀沿いの桜は城跡の桜という感じが出ていて良い。


城内の桜
城内は北西部の発掘場所を除けばどこも桜は綺麗で、花見客は全体に散らばっていた。中央やや東の出店のある場所は混雑が激しかったが、城内が広いおかげであまり散策に苦労はしなかった点では良かった。


駿府まつりの会場
駿府まつりのステージのある場所も大いに賑わっていたが、花より団子というか、周囲で売っている露店の食べ物とアルコールで賑わっていたといってもいいかもしれない。


天守台跡
一通り花見とつまみ食いをした後は、天守台の発掘場所に行ったが、前回よりも天守台の規模がわかるくらい発掘が進んでおり、なかなか見事な遺跡を見ることが出来た。あと、前回よりも移動できる場所が奥に広がっていたのも良かった。


本丸の石垣
明治の廃城の際に、天守台の石垣は崩されて堀を埋めるのに使われたが、発掘して堀から引き揚げた石も見学エリアに積まれていた。これらがかつてどう積まれていたかは、今からでは確認しようもないが、画像の石なんかは明らかに積木の部分のため、隅に使用されていたことはなんとか判る。ちなみに写真だと撮影者の腕のせいか何故か小さく見えるが、実際は長辺で2m以上はあった。