2023年1月22日訪城。
温泉宿に一泊した翌日はまず上山城跡に向かった。ここに来るのはかなり久しぶりである。
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模擬天守(上山郷土資料館) |
二の丸跡にある模擬天守は内部が郷土資料館で、前回来たときは昭和の資料館のような展示だったが、さすがに年数がたっているだけに以前とは展示が全く違っていた。あと、やはり最上階からの眺めは絶景だった。
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本丸追手門跡 |
本丸跡は今は月岡神社の境内となっており、鳥居のある場所は本丸追手門跡である。上山城の絵図は複数あって施設がどれも違うため正確な事は不明だが、全盛期には二階建ての櫓門があったようである。ちなみに左に見える月岡神社の石柱の裏側は文字が上山城址になっている。
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本丸東門跡 |
二の丸跡の資料館の裏から本丸跡に入る場所にかつてあったのが本丸東門で、絵図によってはここに城門と櫓が合体したようなものが描かれており、これをモデルにして建てられたのが今の資料館である(さすがに拡大解釈しすぎのサイズだが…)。
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本丸東門の残骸? |
本丸東門跡はよく見ると石が沢山転がっており、絵図の通り石垣作りの埋門とそれに乗る二階櫓が本当に存在した証拠にも見える。
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本丸土塁 |
本丸の周囲にあった土塁は今は断片的に残っており、画像の南東隅の土塁の上には絵図によっては二階櫓が描かれているものもある。
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隅櫓の石垣跡? |
この南西隅の土塁の上にも石の残骸が散らばっており、画像のように並んでいるものもあるため、櫓台の石垣の残骸、もしくは城壁の礎石なのではと思われる。
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本丸西門跡 |
画像の坂の上にあったのが本丸西門跡で、絵図によっては櫓門が建っていたようである。坂の下には御館があったので、追手門と同様に重要な門だったようだ。
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南内堀跡 |
本丸追手門跡の前の車道は内堀の水堀跡であるが、今の地形をよく見ると追手門を出た南側の二の丸跡はさらに低くなっており、水堀は外側に堤があるタイプだったのではと思われる。
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西内堀 |
内堀で唯一現存しているのが西堀で、ここにはちゃんと水堀が残っている。昔訪れた時は立派な柵等は無く、草も茫々でただの溜池に見える堀だったが、今は見違えるように周囲も綺麗になっており、堀の周囲もちゃんと柵で囲まれていた。
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北内堀跡 |
内堀の北側は今は切通の通路になっており、これだと見た目は堀切にしか見えないが、当時はちゃんと水堀があったようである。そして水堀は絵図によればここから東に向かってカーブを描いていたようである。
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内堀跡の北から東にカーブする部分 |
内堀のカーブの痕跡は画像の坂の部分に残っており、これを見た限りでは水堀の位置は今の通路よりも高めの位置にあり、今の現代の切通は堀底をさらに削って作られたものと考えられる。なお、内堀の東側は資料館が出来たことで埋められてしまっている。