2023年2月12日日曜日

山形への温泉旅行:山形城(山形県山形市)

 2023年1月21日訪城。

かみのやま温泉での散策は翌日にする予定だったため、一度山形市へ向かい山形城跡に立ち寄った。去年は山形市には行けなかった為、久しぶりの訪城だったが、色々変化と発見があって楽しかった。

本丸南西隅と内堀跡
本丸南西隅の内堀は以前と同じだったが、以前は無かった土塁が新たに復元されていた。ただ、なぜか本丸南西隅の櫓跡の部分だけ土塁が無かったが、もしかすると櫓台の考証が纏まっていないから土塁も築けない感じなんだろうか。

本丸西側と埋門土橋跡
本丸の土塁は西側の埋門跡まで築かれており、埋門土橋の土台が以前と違い綺麗な形に補修されていた。この埋門土橋は江戸時代後期の絵図面には全く記述が無いため、最上義光時代にあった本丸西門土橋を改築後も脱出口用に残していたものと思われる。

本丸北西隅堀跡
本丸の堀跡は車道や園路になっている部分以外は全て発掘が始まっているようで、本丸北西隅の部分もちょうど露天掘りの途中になっていた。

本丸北堀跡と北門土橋跡
今回、本丸内堀跡の発掘状況を見て一番興奮したのが北側で、画像中央に見えるように北門土橋の石垣が残っていたからだ。手前にある石は堀跡から発掘された石で、恐らく本丸北門の石垣の残骸だろうか。

二の丸天守台跡
発掘調査は二の丸天守台跡付近でも行われており、こちらも何が出てくるのか気になるが、現状だとよくわからない状態だった。

天守台跡の上
天守台跡本体はまだ発掘調査がされていないようだが、上には明らかに裏込め石と思われるものが散乱しており、いつか全貌が判明するのが待ち遠しい。

二の丸乾櫓跡
二の丸は南の二か所の櫓台が整備済みだが、北西隅の乾櫓跡はまだ整備されておらず、こちらも整備が待ち遠しい。現状でも櫓台の形がわかるほど石が見えており、南側には階段跡らしき石も見えている。

二の丸肴町向櫓跡は整備中
なお、二の丸北側中央の肴町向櫓跡はちょうど整備中で北から東にかけての土塁付近が広範囲に立ち入り禁止となっていた。

肴町向櫓跡付近
とりあえず立ち入り禁止になっていない弓道場手前あたりから望遠で見る限りでは、今は土を運び上げて土塁自体を補強しているように見えた。

二の丸巽櫓跡
ちなみに整備済みの南東隅の巽櫓跡にも行ってみたが、こちらでは櫓台の上に東屋っぽい建物をちょうど立ててる最中だった。

最上義光時代の二の丸土塁跡
今まで山形城には何十回と来ていたが、今回初めて気づいたのが画像の手前から奥に伸びる線のような石列で、これは発掘調査で判明した最上義光時代の二の丸の塁線を示しているのだという。つまり義光の時代はこの線より右側は水堀で、これは当時の絵図でも見て取れるため、絵図の正しさが証明された証拠でもある。