2017年4月23日訪問。
厳美渓から平泉に向かう山間部を抜ける道の途中に達谷窟(たっこくのいわや)がある。伝説では悪事の高丸とも、悪路王とも呼ばれる盗賊(又は蝦夷の王)が居城としていた場所で、坂上田村麻呂がこれを討伐してからは御堂が建てられて後に現在の造りの毘沙門堂になったという。
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枝垂桜 |
達谷窟の入口付近には枝垂桜が満開で咲いており、なかなかの見事な景色だった。ただ、ちょうど太陽が山影に入ってしまい、部分的に暗くなってしまった。達谷窟は西の岩山を背にしているため、ここを訪れるなら太陽が東に居るうちの午前中の方が良さそうだ。
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御供所 |
枝垂桜の他にも味のある古い建物があり、画像は一見すると昔の豪農の家のようだが、寺院の御供所と呼ばれる建物だという。
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毘沙門堂 |
境内に入って進むと、窟屋に半分隠れたような姿の毘沙門堂があった。「達谷窟」で調べると必ず出てくるここの象徴的な建物である。手前の階段から中に入って奥から出る形になっており、内部はよく寺院の本堂で見かけるような造りになっていた。
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枝垂桜と毘沙門堂 |
ここの桜はいずれも枝垂桜で、境内にもいくつか咲いており、この桜と毘沙門堂を一緒に撮っている観光客が大勢居た。基本的に風景写真には人が映り込まないようにしているため、何気に撮るのが大変だった。
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磨崖仏(岩面大仏) |
岩山の方を見上げてみると磨崖仏があり、確かに大仏の顔が確認できるが、元々は体もちゃんとあったらしい。明治の頃の地震で崩れ、その後の風化で今のような姿になったのだという。
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オッコウ |
境内の薬師堂の裏、金堂の前あたりに樹齢500年のオッコウの木があった。オッコウで植物辞典で調べてもパッとしなかったのだが、イチイとかアララギと呼ばれている木の別名らしい?
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姫待瀧の桜 |
達谷窟から川沿いに下って少し行った場所に姫待瀧があり、その付近の桜も満開で綺麗だった。
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姫待瀧 |
姫待瀧は階段状になった小さな瀧で、かつて窟屋に捕まっていた姫が逃げ出したが、悪路王の部下がここで待ち伏せて姫を再び捕まえたことからこの名前が付いたという。