2017年5月21日日曜日

2017年度のお花見:薄衣城 (岩手県一関市)

2017年4月23日訪城。

千厩城の散策後、再び気仙沼街道を戻り川崎の街へと移動した。ここはかつて北上川に面した川湊だったが、今では新北上大橋が架かり護岸もされているためその面影はない。この街の南の北上川に突き出るような山の上に薄衣城があり、葛西氏家臣の薄衣氏(千葉氏)が居城としていた。


新北上大橋から見た城の遠景
新北上大橋から南側を見ると川に突き出た城跡の山が見え、遠目でも山の上が削平されていることと、満開の桜が何本かあるのが見えた。岬の先端に砕石の跡が見えるが、その上の目新しい崩れた跡は2011年の震災によるものだという。


城の本丸から新北上大橋を望む
逆に城に登ってから新北上大橋のある北側を望むとこんな感じで、満開の桜もあってなかなかの絶景だった。また、一方の南側には遮る樹木は無く、雄大な北上川の流れが眼下によく見えた。

二の丸
二の丸は一面の草地で、西側に土塁と呼ぶには妙な位置の盛り土がある。ここには桜の木が3本植えられており、満開の花が綺麗であった。恐らく古墳か経塚の跡と思われるが、城の説明板にはこの部分の言及が無かった。


本丸
頂上の本丸は半分ほどが畑になっており、中央には今も畑で使われていそうな井戸もあった。案内板には特に書かれていなかったが、どうやら私有地の史跡を開放している場所のようだ。


本丸と三の丸間の堀切
本丸と二の丸の間には明確な堀は無かったが、本丸と三の丸の間にはちゃんと堀切の跡があった。今は車が通れる私道が堀を通っているが、道の通っていない箇所にも堀跡は残っていた。


麓の南坂口にある注意書き
登るときは城の北西部の搦手口から登ったが、降りるときは城の南東の南坂口から降りた。実は城のある山から東側の山々に繋がる箇所の鞍部に民家があり、そこから北と南に降りる山道がある。山道は小型オフロード車じゃないときつい砂利道で、万が一降りる車と出くわしたらバックで麓まで戻るしかないことと、車の方向転換ができるスペースが無いためおススメできない。