2018年4月21日訪城。
4月後半に入ってからは桜前線も北東北まで上がってしまった為、日本海側の秋田と山形の県境付近へと出かけた。この付近には以前から来たかった桜の穴場があると聞いていたからである。
最初に向かった先は由利本荘市の西目町海岸部の丘陵地帯にある浜館で、13年ほど由里氏の居城だった場所である。中世の城としてかなり短命であるが、今はここが地元の桜の名所となっている。
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浜館公園東口 |
浜館公園のある丘陵には、西側の国道からアクセスするか、東側の西目町内陸部からアクセスするかのおおまかに2択になるが、とりあえず距離感を図りたかったので東側から登ったが、こちらは地元の人間じゃないと判り辛そうなルートだった。公園の東口が見えてからはここから城址内部に入ったが、説明板はちょうどこのあたりにあった。
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曲輪群 |
城址は公園化されているが、曲輪の大半は草木に埋もれており、桜の木が植えられているので恐らく昔は草も刈られていたのではと思われる部分もある。桜は恐らくすべてソメイヨシノでここも例に漏れず天狗巣病の症状が出ている木々が多かった。
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主郭 |
頂上部の主郭はベンチ等もあってちゃんと整備されており、中央付近に由里氏の子孫が書いた石碑が建てられている。削平地だということ以外に遺構は見られないが、眺めはそこそこ良かった。
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桜と風車と鳥海山 |
主郭からは満開の桜越しに鳥海山が見え、風車などもあってなかなか絵になる景色であった。
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郭跡 |
桜の木は主郭よりも少し西側に降りた部分の郭跡近辺が綺麗で、ここはちょうど鞍部になっているため、海風も防げて花見には良さそうな場所だった。
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館跡西側 |
浜館公園西側まで行くと削平具合が甘く、ここらへんは城址に含まれるかかなり怪しくなる。ただ、日本海側と西の崖下の街道を監視する見張り台程度の役目はあったと思われる。現在はその眺めが良い場所に、海難事故の供養と防止を願った観音像が建てられている。
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急斜面 |
丘陵の西側はかなりの急斜面でこちら側は自然のままでも十分要害である。眼下には集落や海岸が見えてなかなかの絶景だった。
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浜館公園南部 |
公園の南部まで行くと東屋があり、ここからだと本丸よりも風車がかなり近く見える。ここから下に降りた場所に駐車場があり、駐車場からさらに南に降りていくと国道に出る。駐車場にはトイレもあるが、この時はトイレの水が出ず、公園内のどこにも手を洗える場所が無かった。