2020年2月10日観覧。
阿仁合から秋田内陸縦貫鉄道に乗って上桧木内駅へと移動した頃には夕方のちょい前くらいになっており、今回の旅の目的である「上桧木内の紙風船上げ」を見る為に祭りの会場へと向かった。
紙風船上げは江戸時代に秋田藩の鉱山の指導に来ていた平賀源内が遊びで教えたのが始まりとされ、紙で出来た風船に五穀豊穣などの願い事を書いて空に飛ばす祭りである。原理的には熱気球と同じで、温めた空気が冷たい空気よりも上に行こうとする仕組みを利用したものである。
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紙風船上げ会場
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上桧木内駅から歩いてすぐの所に祭りの会場があり、会場の真ん中奥に舞台があって、会場の周囲を露店がぐるりと囲むような形になっていた。なお、余談になるが画像の会場の奥に見える丘は戸沢氏家臣の宮田氏の居館があった場所である。
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丘の上に登る道
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イベント開始までまだ時間があったので、軽い気持ちで宮田館跡を見に向かったところ、丘の上に登る山道は全く除雪されておらず1m以上の雪に埋もれていた。
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会場の舞台
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イベントが始まると会場の舞台では舞踊の披露や、演歌歌手の熱唱などが行われ、周囲にはやや人だかりが出来ていた。自分はというともっぱら露店の鍋料理などを食べ歩きして回っていた。
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破裂する紙風船
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しばらくして紙風船上げが始まるが、画像のサイコロっぽい形の紙風船は飛ぶ前に破裂するというアクシデントに見舞われていた。
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夕暮れの空に飛んでいく紙風船
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準備の出来た紙風船からどんどん空に飛んでいくが、ちょっと哀愁を感じる眺めだった。
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修理されて飛んでいく紙風船
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前述の破裂した紙風船もいつのまにか修理され、無事に空へと飛んで行ったが、破けても短時間で直せるというのは意外と驚きだった。
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会場の舞台
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紙風船上げは会場内の4か所くらいで同時に準備と打ち上げ作業が進んでおり、準備に一番時間がかかっている感じだった。その間にもイベント会場の舞台では、歌手のコンサートなどが行われており、気づくと周囲は夜で気温も結構寒くなってきていた。
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準備中の紙風船
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やはり打ち上げに火を扱っているためか、紙風船は夜になると灯篭のように見えて日中よりも綺麗だった。
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花火を背景に飛ぶ紙風船
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夜になると花火も打ち上げられたが、花火を背景にして夜空に飛んでいく紙風船もなかなか絵になって良かった。特に画像の写真は今回の旅の中では一番のお気に入りである。
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夜空に飛んでいく紙風船の群れ
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沢山の紙風船が夜空へと舞い上がっていくシーンはなかなか幻想的で、日が沈む前よりもむしろ見やすかった。
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魚の紙風船
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紙風船の9割ほどはスタンダードな長方形の袋タイプだったが、1割ほどは変わり種の紙風船があり、画像の魚の形の紙風船はなかなかインパクトがあった。ただ、やはり飛ばすのが難しいようで、飛ぶまでにかなり時間がかかっていた。
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無事に飛んで行った魚の紙風船
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正直ダメなんじゃないかとも思ったが、魚の紙風船もなんとか無事に夜空へと飛んで行った。
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角館駅前
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紙風船の全てが上げ終えた後、秋田縦貫鉄道のイベント用臨時便に乗って角館駅へと戻り、宿へと向かったが、駅前のイルミネーションが綺麗で素晴らしかった。