2020年1月14日火曜日

GW北東北の桜旅:根城館(秋田県由利本荘市)

2019年4月28日訪城。

西の館から下山した後は、矢島の町から少し南に下った場所にある段丘を目指して移動した。この丘の上にある大井義久が築いた矢島氏代々の居城である根城館跡が目的地である。八森城の説明にも大井義久が築いた居城とあるが、根城館が本城で、八森城は当時は支城だったようである。

史跡表示
丘の登り坂手前に画像のような標柱が立っており、この坂をまっすぐ登っていくと城跡にたどり着く。


西の堀跡
城跡の周囲には横堀が巡らされており、恐らく当時は二重の堀が周囲を一周していたものと思われる。


南の堀跡
南側ではハッキリと二重堀が確認でき、外側の堀には水が溜まっていたが、恐らく本来は空堀でたまたま前日の雨が溜まったものと思われる。


馬場跡
城跡の南東部には馬場跡があり、ここでは土塁の上に桜が植えられていたが、あまり生育状態は良くないようだった。画像のように広場になってはいるのだが、実際は尖った草木が生えており、うっすらと水たまりも出来ていた為、花見をするにはちょっと厳しそうだ。


主郭跡
丘の最も高い場所に主郭跡があり、曲輪は南北に伸びた長方形のような感じだった。内部は全て植林の雑木林である。


石積み?
ただ、主郭の内部には石が列状に並んでいたり、僅かに石積みのように積まれていたりしていたので、何か屋敷の区割りのようなものが今も残っているのかもしれない。


主郭の切岸と二の曲輪
主郭の北側は2~3mほどの切岸になっており、その一段低い場所には二の曲輪があった。資料によればここに井戸跡があるらしいが見つけれなかった。


馬場の石積み
馬場の北側の主郭との間にある通路跡(堀跡かも?)には、崩れているものの恐らく城内で最も大きな石積みが残っている。もしかするとこのあたりが虎口で、厳重な構造になっていたのかもしれない。


八幡神社
城跡の東端部の出丸のような場所には八幡神社が鎮座しており、神社自体は大井氏が勧請したものだが、現在の建物は江戸前期に建てられたものだという。なお、この地域では最も古い建物の一つのため、県指定の重要文化財になっている。