2020年1月8日水曜日

春の会津の旅:日中線の枝垂桜と塚原館跡(福島県喜多方市)

2019年4月21日訪城。

会津高田で桜と城跡めぐりをした後、北へ移動して喜多方市へ向かった。目当ては喜多方市の桜の名所である日中線の枝垂桜である。

日中線の枝垂桜
日中線はかつての鉄道跡で、現在はその路線跡が遊歩道になっている。そして遊歩道には枝垂桜が植えられており、その桜並木は約3kmに渡って延々と続いている。この日の枝垂桜はほぼ満開になっており、みごとな景色だったが、遊歩道が多くの観光客でごった返していたのが印象的だった。


遊歩道の中間地点あたりにあるSL
遊歩道を歩いていくとやがてSLが展示されている地点を通るが、日中線はかつてはこのような汽車が走っていたということだろうか。


塚原壇跡
枝垂桜の並木の向こうに塚原壇(ちょうげんだん)なる史跡があったが、どうやらここは冨田氏の菩提寺の願入寺の跡(※寺自体は移転して今も残る)らしく、塚原壇は冨田淡路守祺祐の埋葬地らしい。

 
塚原館跡
塚原壇から東に150mほどの場所に前述した願入寺があり、そのさらに東隣の一帯がかつての冨田氏の居館である塚原館跡になっている。ここは元々冨田氏の分家筋の冨田義実が築いたが、義実とその一族は蘆名氏方を担いで蘆名盛氏に反旗を翻した為に討伐されている。


堀跡
塚原館跡は今は街に埋もれてしまって遺構はほとんど残っておらず、唯一堀跡だけが今は水路になって残っているという。確かに周囲を散策してみると不自然な形で水路が張り巡らされており、地図と照らし合わせると辛うじて曲輪の輪郭が見えてくる。


菅原神社の桜
塚原館跡の北隣には菅原神社があり、塚原館の鬼門との関連性が気になる。ただ、『新編会津風土記』には塚原村の天神社として登場するものの残念ながら由緒は不明となっている。なお、ここの参道には桜が植えられており、これまた満開で綺麗だった。