2019年4月29日訪城。
土崎で一泊した翌日、さらに北上して五城目町へと入った。目的地は五城目の桜の名所である雀館公園周辺である。雀館公園には独立丘陵に築かれた雀館跡があるが、この城は今の所は有力な情報が発見されておらず謎の城となっている。周辺の発掘調査では縄文時代の遺跡しか見つかっておらず、このため蝦夷館(チャシ)ではないかという説もある。
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古代井戸跡 |
雀館のある丘より北側の平地で縄文時代の井戸が見つかっており、史跡となっているものの井戸本体は埋め戻されており、後から造られた井戸枠しか見えない為、全く古代感は無い。
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運動公園側の桜 |
雀館公園の北の平地は運動公園になっており、ここではちょうどソメイヨシノが満開で綺麗だった。秋田市内では既に散っている所もあって不安だったが、なんとかギリギリ間に合った感じだった。
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運動公園の川側の枝垂れ桜 |
公園の川沿い側には枝垂れ桜の並木もあり、こちらも(一部蕾はあるものの)ほぼ満開で見頃といった感じだった。晴天にも恵まれたので本当に桜が眩しかった。
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雀館跡のある丘 |
雀館跡は標高33m(比高約15m)の独立丘陵に築かれており、歴史は不明なものの雀館という名前だけが伝承されてきた。一説には「雀館」は伝承の途中で訛ってしまったもので、元は「鎮め館」だったのではとも考察されている。
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堀跡か旧道跡か? |
城跡は公園化で改変が著しく、平場以外でハッキリ遺構だと断定できる部分は無かった。丘陵西側の麓近くに堀跡のような窪みがあったが、もしかすると旧道かもしれない。
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土塁? |
丘の西側中腹にある弓道場の周りには土塁が確認できるが、弓道場を建てる時に均して余った部分かもしれないので遺構と断定しにくい。
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副郭跡 |
丘の上は2段の平場になっており、下側の副郭が特に広くなっているが、明らかに公園化で削って平らにした平場なため、本来はもっと狭かったものと思われる。ここもソメイヨシノが満開で綺麗だったが、画像右に見える躑躅の花もまた綺麗に咲き誇っていた。
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主郭跡 |
頂上の主郭跡には天神社や稲荷社の祠、それに湯殿山の石碑が祀られており、鳥居はあるものの何を主体で祀っているのかよく判らない。開発で行き場を失った付近の祠などを集めた感じだろうか?なお、今の主郭は公園整備で削られているのが判る為、本来はもっと広かったと思われる。